キヨ(森なな)が微笑む。彼女はパターン化されたヘッドバンド、白いシャツ、青い v ネックのセーターを着ています.

舞妓さんちのまかないさん

カンヌ国際映画祭パルムドール受賞者の是枝裕和が漫画原作を友情を中心とした美しく爽快な実写シリーズに昇華させた。

2023年1月25日5分

日本の「舞妓さんちのまかないさん」シリーズは、累計発行部部数270万部を超える、小山愛子によるベストセラーコミックを原作としています。祇園の舞妓さんになることを夢見て、親友のすみれとともに京都へやってきたキヨ。。「舞妓」とは、「舞う子」という意味で、舞踊や唄、三味線、囃子、行儀作法など伝統芸能の修行をする芸妓の修行期間を指します。

すみれが舞妓としての才能を発揮する一方、キヨは、料理の腕が認められ、舞妓さんが住んでいる屋形の「まかないさん」として働くことになる。「舞妓さんちのまかないさん」では、二人が友情と才能を深めていく様子が描かれています。

パルムドール受賞の是枝裕和(『万引き家族』)が、総合演出を務め、キヨ(森七菜)とすみれ(出口夏希)の物語を、若い見習いたちが学ぶ芸術にふさわしい躍動感と気品をもってスクリーンに映し出します。森と出口は、「舞妓さんちのまかないさん」の制作について、また、このおいしい物語を一緒に作って楽しかったことについて、是枝裕和を交えて話をしました。

出口なつき、是枝裕和、森ななが白い背景に並んで立っています。ナツキはドラマチックな白い色の黒いドレスを着ています。ヒロカズはダークジャケットとグレーのTシャツを着ています。ナナはグレーと白のドレスを着ています。

出口夏希、是枝裕和、森七菜

是枝裕和:きっかけは、川村元気さんから面白い原作があるので映像化しないかというお話をいただいたんです。。私にとっては知らない世界だったので、まずは京都へ行き、祇園のある屋形を見学をさせていただきました。また、そこで働いているまかないさんの取材もさせていただきました。リサーチを進めるうちに、これはとても面白いなと。。何より、自分が見て育った『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』のような、職場と住環境が一緒になっている空間を舞台にしたドラマが一番好きなので、。これなら京都の屋形を舞台に、そこに集う人たちの話を料理中心に描けると思いました。それがスタートです。

森七菜:役が決まったときは、とても驚きました。何度かオーディションを受けましたが、一回は「ダメだった」と思い、大泣きしながら渋谷を歩いて帰りました。「やりなかったな」と思いながら、まだ何も言われていないのに。もし役が決まったら、夢のようだと思っていたので、結果には驚きました。その瞬間から、撮影をすごく心待ちにしていました。。

出口夏希:私は、オーディションに行って、役が決まったと言われたときはすごく嬉しかったです。でも実際、台本や原作を読んでから、最初の嬉しさは緊張に変わり、プレッシャーを感じるようになりました。

森:二人とも、最初はそうでしたよね。

出口:はい。

ロウソクの灯る川を若い女性を乗せたボート。ボートの上には、赤、オレンジ、緑、黄色の葉を持つ木がいくつかあります。

森:撮影では、毎日、丁寧に、キヨとすーちゃんとの暮らしをしていました。

京都で丁寧な暮らしを毎日…ちゃんとこう…キヨとすーちゃんと1秒1秒を積み重ねてるなっていうのが、すごくありがたかったです。是枝監督をはじめ、スタッフ全員と創作に参加しているような感覚で、そこで過ごした時間は、かけがえのないものでした。本当に楽しかったです。

是枝:森さんの中にはね、多分小さな樹木希林がいるんです。

森:本当ですか?お世辞でも嬉しいです。

是枝:相手の役者さんも含め、自分を取り巻くすべてのものを上手に使って、自分の役を演じられる人ですね。そこにあるものを全部自分の芝居を活かすことができる。

これは役者にとって一番大切なことです。でも、その若さで、どうしてそれができるのかわかりませんが、とても自然にできています。セリフを言うと、人が書いたセリフとは思えない。ちゃんと彼女の中から出てきている言葉に翻訳されている。書いた側としては、それが一番嬉しかったですね。森さんはすごいと聞いてましたが、そう言われる理由が一緒に仕事をすることでよく分かりました。

:ここの部分だけ後で録音をいただけますか?(笑)

是枝:もちろんです。

出口:私は撮影では台本を覚える、舞を覚える、現場に慣れるで本当にいっぱいいっぱいで。人見知りもしてしまって、不安で、どうしたらいいのかわからなくなったのです。是枝監督が話しているときは、本当に緊張しました。是枝監督の目が最初はとても怖かったんです。

森:わかります。見透かされている感じがしました。

出口:そうなんです。何を考えているのかが伝わってしまいそうで、ビクビクしていました(笑)。でもしばらくすると、そんなことはなくなりました。スタッフの皆さんは、私のキャラクターであるすーちゃんとしても、出口夏希としても私を理解しようとしてくれました。みんな優しくしてくれました。すごい温かい現場で、すごい大事な貴重な時間でした。

キヨ(森ナナ)とスミレ(出口ナツキ)は明るい光の中で笑い合う。その後ろにはハンガーに掛けられた服がいくつかあります。

是枝:出口さんは撮っていて面白かったです。何がでてくるかわからないという、いい意味で計算ができないのも魅力でした。

集中力が切れると、抜けるところがあって、そこも含めて愛嬌で、みんなに愛されていました。

この9話を通して、物語の中のすみれの成長と出口さん自身の成長が重なって、中盤から二人の関係がお芝居も含めて明らかに変わっていきます。

出口:撮影では食べたことのない料理がたくさんあって、現場で用意された料理を食べたりして。全ておいしかったです。

森:そうですね、全部に「世界で一番美味しい。」と言ってましたね。

出口:その中でも一番感動したのは親子丼です。私は今まで食べたことがなかったので。

森:親子丼食べたことなかったんですよね。

出口:一度もなかった!食べた瞬間、「なんじゃこれ!」と思いました。とてつもなく美味しかったです。それ以来、休みの日でも親子丼を食べに行くようになりました。

森:私も色々な料理を試しました。ドラマの中で料理をしているのは私ですが、裏に行って「ちょっと下さい!」と言って食べてました。

是枝:食べてたね。

:最後の方には、顔がちょっとまんまるになりました。食べ過ぎたかな~!